作家オンステージ

原田 修明: ティアマリア・エステミロワ

原田 修明: ティアマリア・エステミロワ 今回、著者オンステージがご紹介するのはファンタジーからプチ・アダルトまでをカバーする作家、原田修明さんです。

原田さんは、7年前から本格的に執筆を始め数々のコンクールにも参加、次々と受賞を重ねてきている新進気鋭の作家さんです。

代表作はティアマリア・エステミロワ。

現在、シリーズの4作まで進んでいますが、第一巻から引き込まれる内容です。

一体どんな作品?

このまま読み進んでください。(大山)

原田 修明: ティアマリア・エステミロワ

皆さん初めまして。

原田修明と申します。

キンドル・ダイレクトパブリッシングを中心にオリジナル小説を出版しています。

平成30年8月現在で、10冊を販売中です。

ジャンルは、エロジュブナイル、中世ファンタジー、バイオレンスSF、現代が舞台のローファンタジーと言ったところです。

出版はしていませんが、他にもファンタジー色のない物語も書いています。エロですが。

最近は、長男に小説を書いていることがバレたので、何を書いてほしいか聞いたところ「僕が超電導リニアに乗ってマッチョと闘う話」がいいとのことで、本気で書いています。

ティアマリア・エステミロワ制作秘話

ティアマリアには実在のモデルがいます。プーラン・デヴィというインドの女性政治家です。

彼女は低カーストに生まれ、はるか年上の男との強制結婚から始まり、輪姦、恋人の殺害といった過酷な運命を経て盗賊の頭領となり、 ついには文盲ながら国会議員までになった人物で、最後には暗殺されて生涯を閉じています。

彼女の運命を超える物語を書きたいと思って創り出したのが、ティアマリア・エステミロワです。

ティアマリアは出自こそプーランより悲惨ですが、四巻まで書いてよりスリリングなのはどちらの人生か比べてみると、まだティアマリアの人生の方に希望があるように思います。

四巻まで書いて、なぜタイトルがティアマリア・エステミロワなのか、まだ明らかになっていません。もちろん構想の中では決まっています。物語がそこまで届いていないだけです。

ちなみに、エステミロワはチェチェン共和国の女性人権活動家、ナタリヤ・エステミロワから拝借しています。彼女はテロ組織に暗殺されました。そして、ティアマリアの故郷グロズヌイは、チェチェン共和国の首都の名前です。

チェチェン南部の山岳 by Умар Дагиров

登場人物や地名は、ほとんどロシアの名前か単語を使っています。

それを踏まえて読んでみれば、また違った面白さもあると思います。この壮大な物語を、ぜひ最後までお付き合いください。

ストーリー・ビハインド・ストーリー(経緯や背景)

ティアマリア・エステミロワは12世紀ごろのヨーロッパをモデルとした架空世界の物語です。

いわゆるファンタジーに分類されますが、魔法や幻獣やチート能力は出てきません。

主人公の少女は不可触賤民です。

彼女の暮らすルーシは、1000年前に大帝国ウォランの征服を受け、男は殺され、女は混血を生まされました。

そんな状態が300年続いたのち、ルーシの民はウォランを放逐することに成功します。

次にルーシの民がしたことは、ウォランに汚された血の浄化でした。

征服者ウォランの姿を持つ混血を皆殺しにし、生まれた赤ん坊もウォランの姿だった場合は即座に殺されました。

それから700年たって、ルーシの民はほとんどが紅毛緑眼の純粋ルーシとなりました。

けれども、ごくまれに少女のような黒髪黒瞳の者が生まれます。彼らはウォランと呼ばれ、法で純粋ルーシとの処遇が明確に区別されていました。

物語は、少女が奴隷として王都へ売られるところから始まります。

これは、生まれたときから世界が敵だった少女が、世界をつかみ取る物語です。

ティアマリア・エステミロワ(イメージ)

本のあらすじ

「あたし、物乞いにも、奴隷にもなりたくない!」王都に奴隷として売られた少女は、名前さえ与えられていなかった。

1000年前の侵略者の容姿をもって生まれ、不可触賤民の運命を背負わされた。裸体を隠すことさえ許されず、奴隷市場で売りに出される。

少女を買ったのは、猿に似た中年貴族。裸のままの少女を連れて、戦利品のように王都を闊歩した。

眼の前に現れたのは、異形の槍使い。侵略者の容姿を持った隻腕の老人。一撃で少女を救いだす。

少女は、老人に名前を与えられる。

ティアマリア、と。

槍の達人、平八と奇妙な師弟となったティアマリアは、士官学校合格を目指し、日々厳しい修行を重ねる。

次第に、色々な技と感情を覚えていくティアマリア。

そして、入学試験の日。

ティアマリアは闘う。眼の前の敵を倒し、1000年の呪いを打ち砕くために。

原田 修明: ティアマリア・エステミロワ 第1巻

黒髪の少女は、残酷な世界で1000年の呪いを打ち砕く。

奇相の戦神、平八は少女をどこへ導くのか。

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読者レビュー

Amazonレビュー ホッケ太郎氏

時々、このAmazonで、何か新しい発見はないかと無名の新人の作品を探して回っているが、この作品は「当たり」だ。

冒頭で、この架空世界の状況が明らかにされる。
ウォランという名の国が、かつてルーシを支配し、その関係が逆転したため、今はルーシがウォランを虐げている、という架空世界。(モンゴルや、トルコによるヨーロッパ支配とその後の逆転という歴史を思い起こさせる。)
主人公は、その奴隷状態にあるウォランの少女。
物語が展開するにつれ、作品の背景が少しずつ明らかになってくるという緻密な構成だ。
グイン・サーガのようなファンタジー世界だ。

奴隷状態にあった少女が、師に見出され、武術を学び、ルーシの士官学校に入校するまでが描かれている。
少女は修行の中で、師から武術を学びながら、成長していく。
この修行の行き詰まるような描写は、見事だ。
二人が間合いを取りながら対戦する場面など、息遣いまでが伝わってくるようだ。

この第一巻は、少女が士官学校に入学するまでが扱われているが、その後、どのように物語が展開するのか、気になって仕方ない。
壮大な物語を予想させる設定であるため、これから次々と話が繰り広げられるのではないか、と考えてしまうのだ。

最後に著者の後書があるが、この作品は、著者の現実との格闘する過程の中で産み出されたものであるようだ。
著者も、女主人公と同様に、書くことで成長していくのだろうか。
そう考えると、この作品は、ファンタジーであるだけでなく、文学でもあるのかもしれない。

 

ティアマリア・エステミロワ外伝 読者プレゼント

ティアマリア・エステミロワに登場する悪役、イワン・アベジヤーナの幼少時代の物語を、リンク先で提供いたします。

まだ電子書籍にも投稿サイトにも載せていない、世界であなただけが読める物語です。

物語中では悪逆非道の大活躍をするイワンですが、初恋に胸を焦がすときもありました。
それは悲恋に終わるのですが、彼の性格形成に大きな影響を与える事件でした。

ぜひ、その眼でお確かめください。

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ティアマリア・エステミロワ外伝 読者ページ

 

 

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