Last Updated on 2022年3月26日 by 大山賢太郎
音声配信を鍛える: コンテンツのアウトプットを3倍速にする方法
今回の配信は、音声配信を鍛えることで、アウトプットが3倍速になるというお話です。
最近、オーディオブックが注目されています。いわゆる「音声の読書」ですね。
Kindleストアでは、Audibleという音声のサブスクリプションがコロナ禍で大幅に会員数を増やしています。また、Voicyやstand.fmなどの声のブログ「音声配信」など、今、音声の発信が注目されています。
実はこれ、思考能力や文章を書く力を超速にスピードアップする方法でもあります。自分自身の考えることを声の発信と結びつけることにより、コンテンツ制作が何倍にも加速していきます。
え、声でしゃべるたけで文章が上手くなる、ブログ記事が書ける?
とても信じられないかもしれません。
でも、私自身、音声配信サミット以降、コンテンツの発信力を3倍速にすることができました。
目次
私が音声配信を始めたころのお話し
私が年末から音声配信(やまけんの【人生後半戦のハーフタイム】)をほぼ毎日継続してお届けしていますが、これがもうすぐ3ヶ月になろうとしています。
この最初の頃ですが、正直に言って、最初は台本を書いてそれを朗読するという毎日でした。そしていったん録音したものを大幅に編集をしていました。これが本当のところです。
しかも、最初は何回も取り直しをしていました。特に初回の配信は、3日がかりで少なくとも4回録り直しをしました。その前にも、撮ろうとしても最初からもう諦めてしまうとか、何とも今から考えると情けない思いをしていました。
これが最近では取り直しは少なくなり、また編集も少なくなってきています。
音声配信: 一発取りの方法
どのように今書いて(話して)いるかというと、まず、アウトラインを最初書いておきます。どのような流れでどんなことを書くかというと、まずは箇条書きにするということですね。
矢印を書いたり、それからボレットのような形にしたりして、それを声を出しながら読んでいくという形です。台本ではないんですが、自分の喋りでそのアウトラインをたどっていくというような形です。
ここ数週間は一発撮りで、ほぼ編集なしでアップしています。時間が足りないということもあるのですが、編集なしでアップする回数が増えてきています。
そして内容も、より会話に近い、話しかけるようなものになってきているかと思います。
音声配信は、文章を書くことと基本的に同じ
最初は音声配信と執筆、書くということ、文章を書くということは別物と感じていました。
でも、ここ最近感じているのは、これはそのままでも執筆に近いものになってきているなということです。ブログ配信と同時並行で進められるような感覚という感じですね。
実際に、ブログの記事で書いたものを何らかのキーワードやトピックでブログの記事というのは必ず書いているわけです。
しかし、それはある程度の長さがあって、ある程度のお話の展開の塊というものがあります。音声配信では、流せるのは通常は7、8分から10分程度でしょうか。まあ、長くても15分ぐらいです。
例えば、ブログの記事を声にして読み上げていくと、少し長いものになってしまいます。そこで、何回かに分けて音声配信をしていくことになります。
今度は逆に、この音声配信で流したもの、これをブログ記事にすることもできるということです。これ、どちらの方向にも対応できるなと感じています。
つまり、ある程度自分の声でしゃべる。ある程度考えながら声にして、それを文章にして行くということが、自分でも自然にできるようになってきているということです。
音声で文章を書く方がラクで楽しい
そう考えてみると、音声配信も毎日継続する方が、noteやブログで毎日記事を書いていくということよりも楽になるかもしれません。実際に、音声でしゃべる、音声にして行く方がこういった編集なども少なくなってくるような段階まで来れば、ずっと楽にすることができます。
であれば、もっと音声を使えるのではないか、というふうに感じています。これについては、「#6 音声配信の裏技: 音声を文字にして何十倍もの価値を引き出す」でもお話をしました。
例えば、声を収録した音声ファイルは、つい最近までは、文字起こしということで、いわゆるテープお越しとも言われましたが、音声を流しながらそれをタイプをする必要がありました。
これまでAIとか色々と進歩をしてきていますが、日本語の文字起こしのソフトはこれまでほとんどありませんでした。ただ最近は、スマホの中にアプリの翻訳ソフトなどで音声を日本語で扱うものが増えてきていることもあり、日本語の文字起こしも一般的になってきました。
Wordで日本語の音声配信を文字起こしする方法
特に、最近使えるなと思っているのは、MicrosoftのWordです。あのパソコンで使うWordですけれども、皆さんも定番にしているグローバルスタンダードです。定番の文章アプリです。
このWordですが、Office365、最近ではMicrosoft365などといっていますが、この中にはブラウザ上で使えるWordがあるんですね。
ブラウザ上でOneDriveというMicrosoftのクラウドの中に入って行ってWordの文章ファイルを置いておく。そしてブラウザ上で文章を書けるというそういったサービスです。サブスクで一月1,000円程度でWordソフトのダウンロードもでき、パソコンでスタンドアローンとしても使えます。
これはブラウザ上で文章を書くということもできるわけで、それがクラウド上でもそのまま自動保存されます。ファイルがなくなったとか、ファイルがいくつもできて、どれが最新のものなのかと悩むこともなくなります。
この中に文字起こしのサービスがあります。つまり、クラウドに文章を書いていくので、同時に文字起こしサービスをクラウド上でマイクロソフトが提供するというわけです。
これが5時間(300分)まで無料で毎月使えます。300分というと、一日10分の音声配信であれば、30日間の配信を文字起こしできるということです。
本当にある程度、追加料金なしで自由に使えるぐらいの量になってくるわけです。これを使って文字起こしをしようと言うことを、ここ3ヶ月ずっと試してきていますが、これが結構使えます。
ただ難点なのは、フレーズですね、文章がフレーズごとに別れてしまうという欠点が現時点ではありそうです。句読点がいろんなところに出てきてしまうんですね。これは、ちょっとMicrosoftにもの申して改善してほしいなあというところです。
そうは言っても、訳してきているその訳語自体には、それ程の文句はない程度に仕上がってきています。
結構、良い感じに文字起こしができています。ただ、専門用語や特殊な名称、例えば「Voicy」を「美味しい」としたり、「多く」を「オーク」とかとしてしまいます。
後から検索と一括変換で対応はできますが、辞書機能がついていないので、毎回対応しなければいけないのが残念です。そういった細かい点を除けば、結構、精度は高いと言えます。
あとはもう文を整形するだけです。ですので、10分の音声配信であれば、音声長さの2倍ぐらいの時間をかけると、もう文章になってしまいます。例えば、10分の音声配信であれば、20分くらいの作業で読める文章にできます。
それを、もう少し修正するとブログにアップできるぐらいの品質のものになります。また、どちらかというと、硬い文章というよりも、語りかけるような文章のブログ記事という感触です。それをよしとすれば、これ、結構使えるなと思ってきています。
リパーパス: 音声配信を多目的で使い回しする技術で知的価値を最大化する
音声で一度配信をしたものは、同時に文章としても配信できる。そして、それを使って、例えば、文章になったものは「リパーパス」と呼ばれる方法で再利用できます。これは、海外のマーケティングでは結構使われている手法です。
例えば、一度ブログ記事として使ったコンテンツをPDF化してレポートにする。いくつかの配信を組み合わせて、もう1つ何か新しいコンテンツとして出して行く。
Kindleでも何冊かをいっしょにした合本を最近出したりする人も増えてきていますが、そのようにある程度のトピックやカテゴリーで何回かの配信を一つのコンテンツやレポートにまとめ上げる。
そうすると、たとえば、無料のダウンロード用コンテンツとして、メールアドレスを登録してもらうための無料特典を作ることもできるわけです。
それ以外にも、例えば、YouTubeでの配信を文字起こしして、動画の中の一場面を画像として文書の中に入れるこもできます。もちろん動画で写したものを文章にすることができませんが、使い方次第です。
意外なことに、YouTubeを声だけで聴いている人も結構いたりします。例えば、顔を出しながらしゃべるだけの動画もあります。であれば、それを音声配信として配信してもいいわけですね。あるいは、音声配信と同じコンテンツのものを動画にしてもいいわけです。
ですから、その時に喋っている内容で声では見えないけれども、動画ではそれを動かしながら説明することもできる。パワポのプレゼンみたいなものにして、それを使ってめくりながら声を追加することもできるわけです。
このようにして、音声配信を起点として、一つのコンテンツを使い回していく「リパーパス」ということができるようになっていきます。
あるいは逆にこれを展開していけば、音声配信という、より簡単に自分の思考を形にして行くことができるということです。声は見るものとしては形はないですが、それを文章という形に変形できます。
それを違う方法で録画撮りをすれば、これは動画としても配信ができる。そして、その中のメッセージを切り抜いていけば、それはSNS、例えばTwitterのツイートもできるし、あるいはFacebookやInstagramなどで配信することもできます。
「2022年 音声配信サミット」から学んだこと
最近、音声配信サミットを開催しました。ここで非常に面白いなと思ったのは、登壇いただいたインフルエンサーたちが語っていたノウハウには、一定の共通点があるという点です。
どういうことかというと、「ブログとか音声配信とか、それぞれ違ったメディアだ。違った客層がいる」と言うんですね。
例えば、YouTubeの反応よりも音声配信の方が、格段に高いというお話。これは非常に大きな収穫でした。
また、YouTubeにどれだけたくさんの人がいたとしても、例えば何万人というフォロワーがたとしても、必ずしもその中の人たちが音声配信に、例えばVoicyであれ、stand.fmであれ、別のプラットフォームに移ってきてフォローしてくれるかというと、その割合は結構少ないとのことです。
音声の人は音声だけで聞いている。もちろん音声もブログもYouTubeもそれぞれ同時に見る機会はあります。しかし、今回音声配信始めましたと言って、そのままYouTubeからVoicyでフォローするかというと、その割合というのは結構低い。1割いるかいないかぐらいだとのことです。
音声配信を鍛えることで、アウトプットが3倍速になる
だとすれば、同じコンテンツでも違うメディアに投入して行く、そして掲載していくことにより、自分のコンテンツの客層の幅というのは、3倍近くに増やして行くことができる。
つまり、音声配信をする音声で入力をする、そして最初のコンテンツを作り、それを文章にする。さらに、それを動画にする。最後には違うメディアに、SNSで配信する。
こういった流れにより、自分のアウトプットを加速することができ、同時にその展開をする場、発信をする場を増やして行くことができる、ということです。
音声配信をして、あるいは音声配信サミットをして、自分の中で気づきを得ることができました。
そして、自分が音声配信を鍛えることによって、「書くということ、執筆をする、コンテンツを作っていく、リパーパスをしてそれを展開して行く」という、大きな力になってきたなというふうに感じています。
皆さんはどのように感じますでしょうか。ぜひコメントを頂けたらと思います。
はい。それでは次回の配信をお楽しみに。とにかく明るいヤマケンがお届けした人生後半戦のハーフタイムでした。
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