私はたった3日で Amazonベストセラー ランキングで1位を達成しました。
うれしいことにAmazonでは、カテゴリーランキングのいち位を獲得した本をベストセラーと呼んでサイトで目立つバナーを貼ってくれます。
KDPでの出版は全く初めての素人同様の個人著者でしたが、ためらいもある中、思い切ってKindleで電子書籍を出版しました。
この時にはブログ無し、メールリスト無し、出版社の力を全く借りずに、出版してからわずか3日でAmazonベストセラー ランキング1位(ベストセラー)を達成しました。
Amazonベストセラー ランキング1位のベストセラーとなると、予想外のことが次々と起こりました。
- カテゴリーページの右上の新着欄とベストセラーとして表示されました。
- 新着ランキングの100位に入り、その後売上とランキングが急上昇をはじめました。
- 自分が選んだより上位のカテゴリーにも表示され、そちらでも1位を獲得しました。
- 1ヶ月間の新着ランキングの全般に渡り100位以内を継続しました。
そしてなんと、わずか19日で有料ランキングAmazon全体の21位、そしてその一ヶ月後には無料ランキング1位を全くの初心者ながらも達成してしまったのです。
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すると、Amazonのマーケティングのスタップからメールが入り、AmazonのKindleアプリのプロモーション用に使いたいと申し出があり収入につながりました。そしてそれが本の売上アップにも貢献したのです。
このようなことが、出版から数カ月から半年の間続々と続いていきました。私自身、本当に驚いてしまいました。
一体どのようにこれが可能になったのか、最初は「鳩に豆鉄砲」(表現が古い!)状態でしたが、少し落ち着いて後からじっくりと検討しました。
この出版に先立ち、過去にWebマーケティングの経験が少しあったので、あらゆる情報を徹底的に調べました。
Kindleストアでは、少なからずの電子書籍出版のノウハウ関連本が並んでいます。これらを一読したものの、参考にはなりましたが、その多くは役に立ちませんでした。
自分自身が独自に調べ、実際に試して次第に分かってきたことがたくさんありました。
私は電子書籍の窓という読者向けのサイトのチーフエディターをしています。ここでは、無料や割引キャンペーンの電子書籍の読者登録をした方々にメール配信してお知らせしています。
この役柄、これまでに数千冊の電子書籍を調べてきました。また、何人もの著者の方々とメールや直接のコンタクトで話す機会があります。
しかし、その多くが同じように試行錯誤をし、なかなか成果に結びつかない状況にいます。
そういった多くの著者から、是非ともこの内容を公開してほしいという強い要望がありました。そこで、Amazonベストセラー を達成するまでの内容を皆さんとシェアしたいと思います。
私が Amazonベストセラー を達成するために実行した簡単なタスクとは?
私が実行したタスクは、たった10項目です。これらを関連したものに分かりやすくまとめると、次の5つのカテゴリーに分類することができます。
- 読者ターゲティングとコンテンツをシンクロさせる(Targeting & Snycronize)
- ストアのあらゆる場所で表示される (Visible)
- Amazonは巨大なサーチエンジンであることを利用する (Searchable)
- 作品としてのブランド力を高める(Branding)
- 出版直後に新着として加速度を高める(Initial Momentum, Social Proof)
この後から、それらを私自身の経験とその後の所見と合わせて詳しく解説して いきます。
A. 読者ターゲティングとコンテンツをシンクロさせる(Sync)
多くの著者が犯す一番大きな間違いは、自分が書きたいことを書きたいだけ詰め込むことです。今必要なことは、本当に自分の読みたいコンテンツに共感し、心待ちにしてくれる読者をどのように探し、どのように増やし、どう長くつながっていくかです。
その第一歩が読者をよく知り、そして自分自身の特徴とどうシンクロしていくかということ。
そのためには、ターゲット読者を絞り込み、彼らの求めていること、困っていることなど、ペルソナと呼ばれるプロファイルを探求する必要があります。
これは、小説、ノウハウ系、趣味・実用系などを問わずに共通するポイントです。まずは、ここから探っていきます。
1. ターゲットを絞り込む (Target Focus)
Amazonに来る全員に買ってもらうことは、当然不可能です。そこで、本当に自分の書きたいことを必要とする人はだれかを徹底的に考えました。
私の場合は、Kindle Paperwhiteの購入者でした。非常にニッチなのはわかっていたのですが、同時に、読書好きであるのもわかっていました。
Amazonが現在積極的にマーケティングを仕掛けているわけですから、相乗効果もあると思いました。
そこで、彼らが考えていること、困っていること、知りたいことは何なのかから始めました。
コンテンツを書く対象がAmazonで販売している商品ですから、まずは商品レビューをくまなく精査しました。
数千というレビューがあるので大変でしたが、これを購入する人が読者層であることからイメージが湧いてきました。
そこで、対象は40歳以上の本当に読書好きな「本の虫」と呼ばれるような男女の中高年層の人たちです。
利点:
- 読者層を絞り込むことで、誰に向けて書くかイメージが明確になる。
- 読者の想定プロファイルから年齢層や年収・家族構成なども絞れる
- 書く文章のトーンや質も決めやすくなる
成果:
- 呆然と文章を書き綴るよりも、誰に向けて書いているのかが明確で、書くことが格段に楽になる
- 実際に出版後にSNSで反応があり、直接つながることができた。
- その後の継続的なロイヤルティの高い読者が増えた
- 深い読者との関係ができたことで、その後の感想や読者レビューを頂くことができた
2. ターゲットのほしいものを徹底的に調べる (Target wants)
自分自身も、Kindle Paperwhiteのユーザーです。購入の際には、Amazonのレビューをくまなく読んでいました。一見、電子書籍リーダーは白黒ですし、スマホやタブレットを持っていれば必要ないと考えていました。
ところが他の人のレビューを読むと、これは面白そうだと感じました。そして一旦使いはじめると、非常に奥が深く読書向きのツールであることが分かりました。
しかし、実際に買ってみると分からないことだらけです。Amazonが出しているマニュアルは非常にわかりづらく、細かい疑問点には答えてくれないのです。
そこでもう一度、当時2,000以上あった商品レビュー全てを一つ一つくまなく読み返しました。そこから、ターゲットが不満に思っていること、困っていることに注目して読み進めました。
すると、ユーザーが使いづらくて不満に思っていること、マニュアルでは教えてくれないこと、より詳しく知りたいことなど、続々と浮かび上がってきました。
自分も含めて、多くの人が高い評価をしているのに対して、一部の人は全く低い評価しない。また分かりづらく人気がないようにも見える、このギャップを解決できればヒットするかもしれないと考えたのです。
そこで、ターゲットがほしい情報をリストアップしていきました。そして、そこからその後目次になったアウトラインを書いていきました。
それぞれの項目が、次第に各章のタイトルになりその下にサブとなるセクションが連なっていきました。後は、その本文を書くだけでした。
利点:
- 何を書くべきか、ポイントがはっきりと浮き彫りになる
- リストからアウトラインに落とし込んでビジュアル化しやすい
成果:
- 書くべき内容と、調べるべき疑問点が明らかになる。
- 読む人でさえ気が付かなかった、ぼんやりとした疑問に対する解決方法を提起できるため、意外性や予想外の展開を書ける
- 高い読者レビューをもらうことができた
3. 競合する本を徹底的に調べる(Competitor)
次にしたのは、競合になる他のKindle解説本を集めてきて、徹底的に調べあげました。
そこから分かってきたのは、Amazonだけではなく、競合する本もターゲットが本当にほしい情報や問題点に対して満足の行く解説ができていないという点でした。
そこで、ネット上のブログやフォーラムなど情報やAmazon.comの中も含めて、あらゆる角度から調べました。
特に、競合のAmazonレビューに書かれた内容には注意をはらいました。まさに、そこは書くべき内容を探す宝の山でした。
本の内容から読者の期待に答えいてない点、自分がより良い答えを提供できる点、差別化できる点などをリストアップしました。それを、アウトラインにしていきました。
利点:
- ターゲットが欲しいものがより明確になった
- 実用書系の場合、問題とそれをどう解決するかの議論が見えてきた
- フィクション系の場合、読者が求めている理想的なストーリーの展開の糸口が見つかった
成果:
- この後に続くキーワードが浮かび上がった
- 問題点や足りない点から、補完したり差別化したりできるコンテンツを書きやすくなった
- ターゲット読者層の姿がより明確に見えてきた
- 自分自身と作品の立ち位置を決め、競争優位性を際立たせることができた
B. ストアのあらゆる場所で表示される (Visible)
街の書店では売れる本は入口近くのテーブルに平積みされています。また、各カテゴリーの本棚の下にも平積みされます。一方で売れていない本は、奥の本棚の目立たないところに追いやられ、最終的には返品されてしまいます。
同じように、Kindleストアなどのオンライン書店でもいかに多くの目立つ場所に表示されるかが売れるか売れないかの瀬戸際となります。
この目的で、最初で一番重要なポイントがカテゴリーをいかに賢く選択するかです。しかし大手出版社も含めて、驚くほどなおざりにされているポイントです。
4. カテゴリーを戦略的に選択 (Category)
Kindleストアでカテゴリーが重要な理由は2つあります。
- サイト内の左サイドバーから最も使われやすいページである
- Amazonランキングがカテゴリーごとに上位表示される
この2つの機能は、AmazonのKindleストアで最も利用されるページです。これらのページでできるだけ多くの場所で表示されると一気に売上へと結びついていきます。
ですから、どうカテゴリーを選ぶかは、最初に個人著者が考えなければいけないポイントです。
Kindleでは、2つまでカテゴリーを選択できます。このカテゴリーの選択もかなり慎重に行いました。
まず、1つは書籍の内容をできるだけ正確に一致するカテゴリーであることです。ですから、「趣味・実用」ではなく「自己啓発」や「手芸・クラフト」といったように細分化します。
この方法の一つとして、競合の書籍をリストアップしそのカテゴリーを調べあげました。そこから一定の傾向が見えてきました。
意外なカテゴリーに複数の強豪が集まっているものがあったり、実用書と思っていても、IT・テクノロジーやデザイン・電子書籍制作などにも含まれていたりするものです。
読者はそういった場所で同じような本を探しているというわけですから、そこを出発点として選びました。
そしてもう1つは、潜在的な読者がカテゴリー検索するであろう、一段広い範囲をカバーし競争の激しい、より多くの本が売れると思われるカテゴリーを選ぶことにしました。そして、まずはそのサブカテゴリーに潜り込んだわけです。
最初からカテゴリーのランキングで20位以内を目標にしていましたので、競争の激しい親カテゴリーよりも、より絞り込んだサブカテゴリーでの上位表示を狙ったのです。
これが3日でカテゴリーランキング1位を達成する大きな要因になったと思います。
また、このランキングが好影響となったのか、その後販売が伸びていき、その結果もう一方のカテゴリーのランキングも毎日上昇していくことになり、なんとその2週間後には親カテゴリーでもランキング一位となりました。
この結果、Amazonランキングのカテゴリーでも、100位以内をきっかけにして、その後も順位を日々更新していき、最終的にAmazon全体の有料ランキング全体の21位を獲得しました。
カテゴリー選択の注意点:
日本のKindleストアでのカテゴリーの数は非常に限定されているのは事実です。
例えば、小説の場合には「文学・評論」「小説・文芸」「日本の小説・文芸」となり、5万冊以上もひしめき合うなかで、それ以上のサブカテゴリーはありません。
アメリカAmazonのKindleストアでは非常に詳細にジャンルが分かれています。しかし、日本のKindleストアではまだまだジャンル分けが限られているのは事実です。
しかし、カテゴリー分析をしていくことで、意外な事がわかってくるものです。慎重な選択が必要なのは、ご理解いただけたと思います。
利点:
- カテゴリーを意識することで、競合との立ち位置や分析がしやすくなった
- カテゴリー分析することで、上位表示されやすい子カテゴリーとその後の上昇しやすい親カテゴリーが見えてくる
- サブカテゴリーを戦略的に選ぶことで、短期間で上位表示されやすくなった
成果:
- サブカテゴリーで3位以内に入ると追加のサムネイル表示された
- サブカテゴリーで比較的早くに1位を獲得しベストセラーと表示された
- サブカテゴリーに上位表示されると、後からメインカテゴリーにも表示されやすくなった
- カテゴリー内で上位表示されると同時に、ランキングもどんどんと上位に駆け上がっていった
- わずか3日でサブカテゴリーの1位を獲得でき、その後、メインカテゴリーでも1位、最終的に有料ランキング全体でも21位を獲得した。
C. Amazonは巨大なサーチエンジンであることを利用する (SEO)
多くの人がAmazonはオンラインショップで買い物をするサイトと考えています。しかし、意外にもgoogleと同じように高度なサーチエンジンでもあります。
ですから、googleと同じようなアルゴリズムが裏側で機能して顧客が欲しいものを表示しています。であれば、その特徴を活かせば競合を上回る頻度で上位表示や検索結果に表示されることが可能です。
信じられないことですが、SEOや検索エンジン対策のノウハウ本でさえ、Amazon内でSEO対策していない本がほとんどです。きっと、出版社に任せっきりにしているのでしょう。
個人の著者にはこの辺にもチャンスがありそうです。
5. AmazonのSEOを最適化するキーワード (Keyword)
KDPでは、管理画面で7つまでキーワードを設定できます。しかし、出版社をはじめほとんどの著者がこれを有効活用していません。
Amazonの利用者が手っ取り早く目的の本を探すにはキーワード検索をする場合が多いです。ですから、Amazonはサーチエンジンと理解すればキーワードが非常に重要であることがわかります。
ターゲットとする読者が検索するキーワードが特定し、検索結果のページに表示できれば販売ページへ来てもらう可能性が飛躍的に高まります。特に上位に表示されれば有利です。
また、次に続くタイトルや商品ページなどと一緒に工夫すれば、googleなどAmazon以外の検索結果からAmazonのリンクが表示される可能性もあります。
そこで、準備しているKindle本に関連するキーワードを慎重に選びました。
やはり、Kindle端末のユーザーに対してマニュアルと読書ガイドという企画でしたので、”Kindle”ははずせません。これに加えて、”読書”も大きな位置を占めます。
また、これまでの準備でわかってきたターゲットとする読者が読者レビューなどで取り上げている問題点や用語などにも注意をはらいました。
競合を分析したときに、彼らの本のページにある読者が関心を持っている、あるいは問題解決を求めるときの言葉に注目しました。
最終的には、キーワードの選定にはAmazonの検索ボックスに表示されるサジェスト機能のリストも参考にしました。
サジェスト機能とは、Amazonの検索ボックスに文字を打ち始めると、そこまでに入力した文字に関連したキーワードの候補をプルダウンメニューに一覧表示してくれるものです。
やはり、サジェスト機能で上位表示されるキーワードは検索数も多いと考えられますので、収益も大きくなると考えたからです。
利点:
- 競合分析やターゲット読者のニーズや問題解決、読みたいコンテンツの趣向などがキーワードでより明確になる
- 本のタイトルや商品ページで必要になる重要なキーワードを特定できる
成果:
- キーワードの検索結果に早い段階から数ページ目に表示されるようになった
- 数日後にはキーワード検索結果の1ページ目の下に、その後、ランキングの上昇と並行して次第に上位に駆け上がっていった
6. 検索表示され選ばれやすいタイトル (Title)
次に時間を掛けて考えたのは、タイトルと表紙でした。
SEO対策でもっとも重要なポイントの1つが、記事のタイトルにキーワードをうまく埋め込むことです。キーワードが記事タイトルに自然に入っていれば、検索結果に表示されやすくなります。
Amazonの検索エンジン対策では、本のタイトルがブログ記事などのページのタイトルに相当します。
ですから、先程のキーワードの中でもサジェスト機能に上位表示(検索数が多い)され、読者の関心や問題解決に最も響くものを埋め込むことを考えました。
Amazonのタイトル欄にはメインのタイトルに加えてサブタイトルが続きます。メインに1つ目、サブタイトルに2つ目や3つ目のキーワードが入ることで大きな違いが生まれます。
またAmazonの検索結果にはタイトルと表紙が表示されます。検索結果ページで他の競合から一歩抜きん出るためには、インパクトのあるタイトルと表紙であることが絶対条件です。
そこで、さきほどの5. AmazonのSEOを最適化するキーワード (Keyword)で抽出したキーワードをタイトルに入れられないかという観点からタイトルを考えていきました。
さらにゴロ合わせでリズム感があり記憶に残るようなタイトルを考え、「Kindleで」「人生2度目の」「読書三昧」という俳句のリズムに沿ったタイトルにしました。
利点:
- 本タイトルを決めるときのプロセスの一部として、タイトルが決めやすくなる
- ターゲット読者の関心や問題解決の顕在・潜在意識に響くタイトルが導き出されていく
成果:
- 目的とするキーワードの検索結果ページにさらに表示されやすくなった
- 検索数が多いキーワードをタイトルに埋め込むことで、表示回数を増やすことに繋がった
7. 検索結果に表示され売上につながる商品ページ (SEO)
Amazonでは、それぞれの商品毎に専用の商品ページが平等に表示されます。
最近のインターネット調査などによれば、ターゲットとする読者はデスクトップの割合が減少する一方、スマホやタブレットから検索して購入する割合が急上昇しています。
したがって、検索結果のページに表示され、開いてもらった後に購入ボタンを押してもらうためには何が必要なのかを考える必要があります。
今回、AmazonのKindleで自分の書籍を出版してみてわかったことは、やはり、Amazonの中でもSEOが重要であるということでした。特に、書籍のタイトルは検索結果にアンカーテキストとして表示されます。
予め調べていたことでは、限定的にではありますが、Amazonの商品ページではHTMLを使って作成できるという情報がありました。これは、ほとんどの人が知らないAmazon商品ページの裏技です。
見出しタグ、リストタグ、太字タグ、アンダーラインタグなどとキーワードをうまく組み合わせることで、競合よりも検索結果ページで上位表示する要因となります。
また、商品ページの内容については、コピーライティングのスキルが役に立ちました。最初のフックで関心を引き、この本を書くきっかけとなった自分自身のストーリーを続けました。
そして、本を読むことで得られるメリットをブレットで列挙しました。最後に、追伸という形で予想される反論に答える流れとなっています。
小説や文学などのフィクションでは少し事情が違うかもしれません。しかし、基本的なことは同じです。これをどう活用するかで競合との差別化を図ることが十分に可能と考えられます。
利点:
- 商品ページの文章を構造的に組み立てられるようになった
- キーワードをどのように組み込むかが明確になった
- コピーライティングの要素を入れることで、よりインパクトのある商品ページとなった
成果:
- タイトルとキーワードと連携して、検索結果ページでより上位表示されるようになった
- googleの検索結果ページにもAmazonページとして検索されやすくなった
C. 作品としてのブランド力を高める(Branding)
読者ターゲティングやキーワードやタイトルのSEO対策だけでベストセラーとなっていくことはできません。
本としての商品としてのブランド力をどのように高めていくか。そして、読者に知ってもらい、継続的に購入してくれる読者を増やしていくためにどうしたら良いのか?
それには、ブランドとしての品質をどのように確保していくのか。信頼を高めていくのかという観点が必要になってきます。
その出発点として、本の表紙とコンテンツの品質をどのようにアプローチするのかは重要な観点です。
8. プロフェッショナルな表紙に仕上げる (Cover)
本の売上を伸ばし読者の数を増やすには、AmazonのKindleストア内のあらゆる場所で表示される(Visible)となる事がとても重要です。
しかし表示されるのは小さなサムネイルの表紙とタイトル(著者名)だけです。これに、カテゴリーでベストセラー(カテゴリーの上位3位まで)となった場合はサムネイルのみの表示となります。
したがって、実際にクリックされ購入してもらうためには表紙の品質とインパクトは非常に重要な要素です。
多くの個人著者は自分で表紙を制作することを考えます。私自身も、最初は画像編集ソフトで比較的簡単に制作することもできました。
しかし、どうしても自分自身が買いたくなるようなインパクトがあるものにはなりません。そこで、最終的にはその道のグラフィックデザイナーのプロに頼むことにしました。
そこで、フリーランサーが多く集まるクラウドソーシングのクラウドワークスにコンテスト形式で募集しました。
30,000円の予算で10日間の募集期間の結果、26件の応募があり、その最後の作品が選ばれました。多少のコストが掛かりましたが、2週間でコストは回収出来ました。
結果的には良かったと思います。
現在では、これ以下のコストでもクオリティの高い表紙を作成してもらうことも可能です。
コメント:
最近では多くの優秀なフリーランサーがクラウドソーシングで見つけることができます。カテゴリーで検索してスキルや過去の実績から探していきます。
また、選択の対象となりそうなデザイナーのレビュー評価などから判断して直接交渉するのもありです。10000円程度でも十分に品質の高いインパクトの有る表紙を依頼することができます。
利点:
- 表紙のプロに依頼することで品質の高い表紙を短期間に作成できた
- クラウドソーシングで探すことで比較的安価に制作できた
成果:
- プロフェッショナルな表紙でブランディング力を高めることができた
- 意外性のある表紙だったため、クリックされやすく検索結果に上位表示されやすかった
- 結果的に、短期間にランキング上昇へと結びついた
9. 読者の期待を上回るコンテンツを作る (Quality)
本文の制作にあたっては、ここまでに絞りこまれたターゲットと抽出された問題点や欲求のリストをみながら、アウトラインを作っていきました。
競合の書籍をいくつか買い込んできて、そのアウトラインや内容も分析しました。
これらには足らない点、強化すべき点などをリストし、Kindle Paperwhiteを実際に使い実証しながら文章を書いていきました。しかし初回の出版だったこともあり、コンテンツの分量については、かなり悩みました。
Amazonのレビューで炙りだされたアイテムをカバーするリストを何度も読み返しました。最終的には読者が欲しがっている情報のリストをカバーする内容を追った結果、総合的なガイドブックにすることになりました。
また、文章の校正についても非常に重要な要素として考えました。実際に経験のあるフリーランサーがクラウドソーシングには少なからずいます。
カテゴリーから検索するか、コンテスト形式で短期間に集めることも可能です。私の場合は、関連するカテゴリーの候補者からプロファイルから経験者を探し、直接コンタクトしました。
こちらも非常にお手軽価格で依頼でき、プロフェッショナルな校正だけではなく、適切なアドバイスが頂けました。
利点:
- 絞り込んだ読者ターゲット層から読者が欲しいもの、関心が高いコンテンツを書くことができた
- 文章の構成を専門家に依頼することで、短期間にコンテンツの品質を高めることができた
成果:
- 短期間に高い読者レビューを複数集めることができた
- SNSからも読者から反応があり、その後も継続的に読者となってくれた
D. 出版直後に新着として加速度を高める(Speed)
新規にKindleストアで販売を開始すると、上のカテゴリーで選択したものに追加して「新着リスト」というカテゴリーに含まれることになります。実は、これは非常に重要なポイントで、出版直後から販売を飛躍的に伸ばす加速度をえることができます。
Amazonは、全ての新規出版された本を等しく注目しています。ここで上位ランキングに短期間のうちに入れば、通常とは別のランキングとカテゴリーごとの表示がされます。
ただし、これは出版直後の30日間に限定されます。ですから、カテゴリーの選択と新着の加速度は特に重要な要素です。
新着リストのランキングは、出版当初の売上の上昇率、カテゴリー内のランキング上昇率、欲しいものリストへの追加、商品ページが表示した数とそれに対しての購入者の割合などが大きく影響すると言われています。
では一体どうやって?
私はこんなふうにやって成果を出しました。
10、友人や関係者に紹介する (Share)
多くの個人著者がKDPの管理画面で出版のボタンを押すだけで、本を売るための作業が終わったと考えています。
しかし、園だけで本がベストセラーとなることはありません。そこからが本を売りための作業開始となります。
Amazonでは、出版した直後に表紙に「新着」のリボンが付けられ、新着情報欄に掲載されます。この期間中に販売数に動きがあることが重要だと聞いていました。
出版直後の30日間は、カテゴリーランキング以外に「新着ランキング」100位まで表示されます。
そこで、友人、家族、Twitter、Facebookで連絡を取り合う近い関係にある人達に声をかけて購入をお願いしました。
また、できたら「レビューもお願い」と頼んでいました。すぐにレビューを書いてくれた人がいたので、これも「新着」の間に勢いが付いていった理由になったと思います。
知り合いのブロガー数人にも声をかけ、サイトで紹介していただくようお願いしました。(もちろん、それまでに私自身のブログで紹介させていただいていました。)
さらに、電子書籍の窓というサイトで販売開始を案内しました。このサイトは、私自身がチーフエディターをしている電子書籍の無料・割引キャンペーンを案内するサイトです。
ここでは、ご要望により新規出版時のローンチ(出版と販売開始)を数千人のサイト登録読者に案内しています。
数千人に対して一斉メール配信が行われるため、多くの潜在的な読者を販売ベージに直接集めることができました。この効果がかなりあったので大変に助かりました。
これらの出版直後の初動で本の売上の勢いをいかに加速させるかが大きな違いを生むことになりました。
これまでの複数の仕掛けを組み込んだことが土台となったと感じています。
そしてその上で、自分のソーシャルやそれ以外のコンタクトに働きかけたことをきっかけに、カテゴリーランキングで100位以内を一週間程度でランクインしました。
また先程の新着ランキングは以外に多くの人がみているようで、このランキングにランクインしたことが、大きなインパクトとなりました。
これをきっかけに、同じカテゴリーのランキング上位、親カテゴリーのランクインと続いていきました。同時に新着ランキングにも表示され、そして最終的に有料ランキング全体の21位を獲得しました。
利点:
- 自分自身が行動を起こすことで、これがきっかけとなって初動のモメンタムを作ることができた
- 出版直後の初動を予めプランニングしておくことで、より大きなインパクトが可能となる
成果:
- その他の仕組みと連動して、初動の効果がより大きくなった
- 最初の30日間の「新着ランキング」にうまく乗ることで、より大きな流れに乗ることができた
- Amazonのマーケティング担当者から連絡があり、プロモーションに使われることになった。この結果、更に売上が伸びた。
最終的には順調にすすみ一ヶ月後の結果でも以下のグラフでご覧いただけるとおりとなりました。
これは実際には誰にでもできる幾つかのステップを踏むことで大きな違いを生むことができるものです。
ご自分の状況がどのようなものか、一度診断チェックリストで確認してみることをおすすめします。
いかがでしたか?この本をお読みになってどのような感想を持っていますか?電子書籍の窓は個人作家を応援する著者専門サイトとして著者の体験を共有できる場でもあります。みんなの体験が集まれば、思いもよらなかったような著書を読んでもらう体験ができるに違いありません。
本の棚では、世界の富裕層作家から学んだ海外の本の売上を激増する最新情報を無料ライブ動画によるウェビナーで配信しています。次回開催日につきましては、こちらの【Amazonを味方につけて本の売上を激増する方法】でウェビナーの参加登録ができます。
是非、この貴重な情報を活用して次のステップへお進みください。