Last Updated on 2018年10月26日 by 大山賢太郎
kindle7不思議: AmazonとKindleには不思議なことが少なくありません。日本でKindleストアが始まって以来、引き続き数多くの謎が存在しています。この記事では、未だに解明されない「その裏側」に迫ります。Kindle7不思議: なぜ、Kindleには謎が多いのか?
あなたは、「Kindle」を使っていて「??」と思った経験はありませんか?
AmazonがKindleストアを日本で開始して以来、フツーの日本人には理解し難いことが少なからずあります。でも、ほとんどの人が不思議に感じていても、そのままにしてしまうものです。
多くの場合には「どうでも良い」ことなのかもしれません。
しかし今回、あえて「Kindle7不思議」と銘打ってこの私が挑戦してみたいと思います。Kindle7不思議の探検ストーリー、「はじまり、はじまり」です。
目次
1、iOSではKindleアプリ内からKindle本を購入できない
まず第一の不思議は、iPhoneでKindle本を購入できないことです。もしあなたがiPhoneの熱烈ユーザーだとしたら、一度ならずも不思議に思ったに違いありません。
電子書籍の利点の一つは、いつでもどこでも、手もとにあるデバイスですぐに読むことができる点です。今やスマホは生活の必需品。最近は、電子書籍もスマホやタブレット端末で読む人が増えています。
その中でも一番人気はAppleのiPhoneです。日本のiPhone普及率は世界でもトップクラスと言われています。調査によっても違いますが、4割から6割程度はiPhoneやiPadを動かすiOSと呼ばれるAppleのOS上で動きます。
しかしこのiOSがクセモノです。Apple以外のAndroid(またはそれ以外の)のスマホであれば、Kindleの電子書籍リーダーアプリの中から「カートアイコン」をタップしてKindleストアを開けば、すぐにKindle本を「ワンクリック購入」できます。
しかしこのiOSのKindle無料アプリを使っていると、次の2点に気が付きます。
- Kindleリーダーのアプリ内からKindleストアを開いてKindle本を購入できない。
そもそも、iOSアプリ用のKindleリーダーアプリにAndroid用のアプリにはあるKindleストアを開くためのボタンがありません。(Androidのアプリ内からは、ショッピングカートのアイコンをタップしてKindleストアを開くことができます。) - AmazonショッピングアプリからKindle本を購入できない。
それでは、iOS用の「Amazonショッピングアプリから購入できるはず」と開いてみます。すると、このアプリ内からは、確かにKindleストアを開くことができます。しかしなんと、KindleストアのKindle本を購入しようとしても、購入ボタンが存在しないのです。
なぜ、iOSではKindle本を買えないのでしょう?
これはどうしてかというと、AppleはiOS上から電子書籍、音楽、動画などのデジタルコンテンツの購入をApple Storeからしなければいけないと決めているからです。Apple Storeには2割から3割程度の手数料がかかります。
Amazonのビジネスモデルの利益率は非常に低いと言われています。このため、このような効率の手数料を支払うことを避けるため、iOS用のKindleリーダー端末にはストアアイコンが設置されていないのです。
では、どうしたらiPhoneやiPadなどiOSの環境でKindle本を購入できるのでしょう。
その解決策は、SafariやChromeなどのブラウザからAmazonサイトを開いて購入手続きを済ませることです。別途、IDやパスワードを入力したりする手間がかかりますが、致し方ありません。
また、パソコンから探して購入手続きを予め済ませることもおすすめです。詳細な検索や大きな画面で検索結果やおすすめの情報を一覧表示しながら、楽々と手続きを完結できるからです。
しかしながら、移動中や読書中にその場で気に入った本をすぐに購入できる便利さはありません。
Amazonにはこの点を早急に改善してほしいものです。
2、Amazon以外のキャンペーンが特定できない
Amazon全体でもそうなのですが、特にKindleストアではまるでジャングルのようで見つけたい本が中々見つからないのです。
読者が電子書籍に注目する大きな理由が、紙の本にはない「割引価格」や「無料キャンペーン」です。であれば、それを知る手だてを知りたいのは人情です。
Kindleストアで特に一番目立つのは、Amazonがいつもやっているタイムセールやキャンペーンです。
日替わりや月替りのキャンペーンは、Kindle本のトップページの一番目立つ場所に大々的に出ています。これはAmazon肝いりの「おすすめ」ですね。右側にバナーやボタン表示で今すぐに押したくなるような位置に鎮座しています。
これはこれで問題ありません。「あなた達のおすすめはこれなのね。」とすぐに確認できます。これは、大手出版社と組んでの売り出しセールが多いようです。
しかし問題は、その他の出版社や個人著者が期間限定で無料期間を設定したり割引セールしたりする場合です。
- 「それがいつもの価格とどう違うのか」
- 「いつまでお安いのか」
- 「何パーセント割引なのか」
こういったことを、いっさい見分けることはできません。「電子書籍の窓」でご紹介するときにも、著者や出版社からの連絡やリリースなど以外には知ることができないのです。
「Amazon以外のセールは勝手にやってね」ということなのでしょうが、購入側にとっての利便性を考えた時には、いかがなものでしょうか。
不思議です。
3、AmazonKindleやGoodreads.comが日本語でリリースされない
日本には、読書好きが数多く存在します。こういった人たちを対象に、数多くのコミュニティサービス・サイトが立ち上がっています。
例えば、「読書メーター」や「ブクログ」は長年の歴史を持つ老舗的存在です。数多くのコミュニティンバーが自分の読書記録やコレントをコミュニティでシェアしています。
これ以外にも、数多くのサイトやサービスが有ります。「読書におすすめのアプリとサービス: 厳選35 – 電子書籍と本の読書を別次元に進化させる方法」を参考にしてください。
世界最大の書店を自負するAmazonですが、実は、海外では読書コミュニティサイトを幾つか運営しています。
「AmazonKindle」と「Goodreads.com」がそれです。(第三のサイトShelfariも運営していましたが、電子書籍向けのサイトではなかったため2016年1月にGoodreads.comに統合されました。)
Goodreads.comとは、米国サンフランシスコに本社がある読書のソーシャルサイトです。2007年1月にサービスを開始し、5,000万人のメンバーが5億冊の図書目録を作成し、5,900万のレビューを投稿する巨大な読書コミュニティが集う場所です。2013年にAmazonが買収しました。
これに対してAmazonKindleは、Amazonが世界13カ国の各Kindleストア向けに提供するKindleストア顧客用の読書管理とソーシャルサイトです。各国のKindleストアということで、日本Amazon向けにもサイトが存在しています。
AmazonKindleでは、Kindleストアで購入したKindle本を次の3つのページですべて管理できます。
- Your Books(蔵書管理)
それぞれの本について、読書の進捗状況(読了、読書中、あとで読む)やレビューの星の数を個別に管理できます。また、本の中に印をつけたレビューの箇所を他のサイトメンバーに公開してシェアすることができます。 - Daily Review(毎日のレビュー)
ハイライトした箇所について、学習効果を高めるような記憶のための機能があります。 - Your Highlights(ハイライトの管理)
読書中にKindle本にハイライトした箇所は、同時にメモをした箇所とともにこのページで一括管理できます。それぞれのKindle本について一覧表示することも、キーワード検索することもできます。ブラウザ上に表示されますので、ここからコピーして個人の使用目的に利用することができます。この機能は、とても便利で利用価値が高いものです。
別途、あとからAmazonKindleの活用方法として解説していきます。
Goodreads.comもAmazonKindleも、このどちらも英語のみの利用環境のみで、日本語では提供されていません。Goodreadsが日本に登場するのは全くの未定です。
とはいえ、AmazonKindleのサイトは全てのKindleストアユーザー向けにアカウントがすでに設定されていて、ログインさえすれば、すぐに使いはじめることができます。
利用環境は英語ですが、書籍名、ハイライト、メモなど、もともとの書籍の言語がそのまま使えます。特に英語が詳しく理解できなくても、Kindleストアユーザーであれば誰でもが利用できるサイトです。
ここで不思議なのは、すでにログインできる環境でありながら、日本語環境を日本Amazonが提供していないことです。ネット上にはこのサイトを利用する方法を解説するページが増えつつあります。
電子書籍の窓でも、この後から詳しい記事をリリースする予定です。
Goodreads.comが日本語化されてFacebookやTwitterなどのソーシャルサービス並に使えるようになるかどうかは、今後の経緯を見守ることになります。
しかし、この一方で、Kindleストアのユーザーがすぐにでも使えるAmazon Kindleが未だに使えないのは不思議でしかありません。
※ 追加の不思議コメント
ここで一点、追加の不思議コメントがあります。それは、日本AmazonのKindleストア開始以前に米国Amazon(Amazon.com)でKindleストアの利用履歴のあるアカウントは、日本AmazonのAmazonKindle(kindle.amazon.co.jp)では、いっさい利用履歴が表示されないことです。
しかしこれは、米国AmazonのAmazonKindle(kindleamazon.com)で全く同じ情報を表示して使うことができます。日本AmazonでKindleストアの利用を開始するにあたって、米国Amazonと日本Amazonのアカウントを統合した経緯のある人は確認してみてください。
これはAmazonクラウドについても影響があるようですが、最近のクラウド無制限利用など変更が加わっています。この点については、後から追加の記事を書くつもりです。
4、海外から購入できない。購入できる出版社の数が少ない
・海外から購入できない。
筆者の私自身、長年海外で生活した経験があります。
海外に住む日本人にとって、日本語の本を読んで日本とのつながりを維持したい、強くしたいと日々感じているものです。
ですから、2012年に日本AmazonてKindleストアが始まることが分かった時には、これでやっと海外から日本語の本を自由に読めると歓喜したものです。
しかし実際に起ったのは、「海外から日本Amazonにアクセスして日本語Kindle本は(最初の数冊の例外を除いて)いっさい購入できない」というものでした。日本Amazonにその解決策や改善を求めても、全く役に立ちません。
「海外に住む日本語ユーザーは無視、海外からは日本語Kindle本は購入できない」というのが海外に住む日本人や日本小ユーザーの常識になりつつありました。そして、日本にあるプロキシーサーバーを経由すれば、このAmazonのルールをハック(回避)できるという解説ページまでネット上に登場しました。
一体全体、Amazonは何を考えているのか?
Amazonのフォーラムでも大議論が展開されるまでになりました。(海外で使う日本版Kindle)海外に住む日本人や日本語ユーザーは難民化してしまうのか。
この答えは、「Kindle 海外: なぜ、日本語Kindle本は海外から買えないのか?:誰も教えてくれなかった4つの重大な理由とその解決方法」で解説したとおりです。つまり、Amazonは、Amazonが世界13カ国で展開しているKindleストアでカバーしている地域では、その地域のKindleストアで購入できるようにし、それ以外の地域の居住者の人は米国Amazon(Amazon.com)から購入するというルールを設定したのです。
海外に住む人が日本AmazonからKindle本を購入できないのははなぜでしょう?
それは、2つ大きな理由が考えられます。
一つには、電子書籍をはじめとするデジタルコンテンツやクラウドで提供されるサービスについては、利用者の「居住国」で課税するというアプローチがOECDに参加する各国で同意されたためです。
つい最近、パナマのタックスヘイブンの課税回避がニュースを騒がせました。OECDに参加する各国は、一国でこれに対処することはできないと、OECDと協力して課税強化を進めています。
これよりも前から、国際的な課税回避の問題は議論が進められていました。この成果として、まずヨーロッパでは付加価値税(VAT)、日本では消費税が居住国ベースで課税が開始されました。(EUは2015年1月、日本では2015年10月開始)
これに対応するため、Kindleストアでも居住国をインターネットでアクセスするIPアドレスで管理しているのです。このため、日本の居住者でも海外旅行中などで実際に海外に滞在中に日本AmazonにアクセスしてKindle本を購入することはできません。
ということは、海外に住む日本人や日本語ユーザーは、それぞれの居住国のAmazonのKindleストアにアクセスして日本語Kindle本を購入できるということです。世界13カ国のKindleストアとそれぞれのストアがカバーする地域については、以下の一覧表をご覧ください。
ご自分が住む地域にKindleストアがない場合には、Amazon.comにアクセスしてください。
もう一つには、出版社との交渉や著作権の管理など、各国特有の問題とAmazonのビジネス上の戦略があると考えられます。
いずれにしても、Amazonには日本語Kindle本の購入方法について分かりやすいように開設していただきたいものです。
少なくとも、日本語ユーザーは日本Amazonに求めるのが普通だと思いますので、その答え(購入方法)を掲載するべきではないでしょうか。
・購入できる出版社の数が少ない
以上の説明で、自分が住むKindleストアにアクセスしてみると驚くことがあります。
それは、「大手出版社からの人気の書籍が全くと言っていいほど見当たらない」ことです。
これについて、電子書籍の窓ではこれまでに何度も日本Amazonに確認してきました。これまでの回答では、日本Amazonは特に海外のKindleストア向けに日本の出版社の発売を禁止している事実はないようです。
海外のKindleストアで日本語のKindle本を販売するかどうかは、それぞれの出版社の判断です。これまで、海外の販売については税金などの問題があるために消極なのかとも考えました。
しかし、Amazon以外の日本のオンライン電子書籍ストアでは、全く関係ないように販売しているところも少なからずあるようです。ですから、これは単純に出版社側の怠慢のようです。
日本Amazonからの回答では、「それぞれの読者が著者や出版社に要望書をお送りください」というような内容でした。
海外にお住まいの皆さん、「日本の出版社に海外にも購入意欲の高い読者が存在すること」「すぐにでも販売するよう」どんどんと声高に要求してはいかがでしょうか。
それぞれの出版社は読者の声に耳を傾ける(はずの)コンタクトページがあります。ネットで調べてすぐに行動できます。
5、Kindle端末は白黒のままでカラーがない
誰もがすぐに気が付きながら、誰も文句を言わないKindle7不思議の一つに「Kindle端末(Fire端末を除く)はなぜ白黒なのか」があります。
Kindle端末では、E-inkと呼ばれる印刷技術による画面で、KindleのX階層からKindleOasisのX階層まで、白黒濃淡の色彩で文字や画像を表示してくれます。
しかし、何階層に表示しても、所詮は白黒です。カラーのコミックや写真集、雑誌など、もともとの紙の画面の色彩を再現できる訳ありません。
「文庫本のページや文字は白黒でしょ。我慢しなさい」とデバイスが言っているようです。
本当に、Kindle端末でカラーは我慢しなければいけないのでしょうか?
よく調べてみると、このE-inkの技術ですが、すでにカラー表示できるようになってきているようです。
しかし、その画面の鮮明さや反応速度など、実際の使い勝手や満足度には、現在のところは十分にではないというのが実際らしいです。
まだまだ、電子書籍を取りまく環境は「発展途上」というわけです。
ですので、もう少し待つしか無いようです。
一方で、最近のAmazonのKindle端末のラインナップの品揃え追加のペースは尋常ではありません。
しかし、なぜ、Amazonがそこまでこの儲かりそうもない、廉価な読書専用の端末にこだわるかご存じですか?
実際に、AmazonはKindle端末では儲けていないようです。(Amazon Confirms It Makes No Profit On Kindles, Forbes)
Kindle端末を所有することは、それを購入する以前と比較して「約4倍」の読書量の促進効果があるようです。(The ABCs of E-Reading – New Devices Are Changing Habits. People Are Reading More, Even While in a Kayak, Wall Street Journal)
Amazonプライムの販売促進とともに、Amazonはこの端末で必死になって電子書籍−ザーの顧客囲い込みを進めているようです。ですので、近い内のカラー化に期待できそうな気がします。
この辺については、最新情報が入り次第またアップデートします。
6、Kindleオーナーライブラリーが検索できない
Kindle端末のユーザーがAmazonプライムに参加していれば、特典として毎月1冊のKindle本を無料で借りて読むことができるのが「Kindleオーナーライブラリー」です。
ですので、実際には所有しているKindle端末から借りる必要があります。
しかし、この作業が結構苦痛です。
というのも、Kindle端末は読むには「紙のような画面」で読みやすいのですが、「借りたい本を探す」には、動作が「もっさり」していて向いていないからです。
日本語の入力や変換や操作には、かなりの「忍耐」が必要です。となれば、「パソコンのブラウザ画面での検索が一番」となります。
しかし、このパソコン画面がまたまた難問です。
というのも、Kindleストアの「Kindleオーナーライブラリー」ページには、なんとKindleオーナーライブラリー対象となっているKindle本を表示してくれないからです。
このページを開くと、たった800冊程度しかリストアップされてきません。
普通の人であれば、「えっ」と驚いてしまいます。
もし、このKindleオーナーライブラリーを目当てに「Amazonプライム」に参加し「Kindle端末」を購入したとしたら「騙された!」とさえ感じるかもしれません。
しかしこれは、簡単に裏ワザで解消できます。
Kindleストアで「Kindle本」ページが表示されている状態で、検索ボックスに「Amazonプライム対象商品」と入力して検索するだけです。これでKindleオーナーライブラリーの対象となっているKindle本の全体を検索して表示できます。
また、以下のリンクをブックマークしておけば、「Kindleオーナーライブラリー全体の検索結果」を表示して、左側のカテゴリーで絞り込んで行くこともできます。
「Kindleオーナーライブラリー全体の検索結果ページ」
http://www.amazon.co.jp/s?rh=n:2275256051,p_85:1
詳しくは、「Kindleオーナーライブラリーの可能性を最大限に引き出す方法」をご覧ください。
7、Kindleオーナーライブラリーに人気の作品がない
Kindleオーナーライブラリーには、もう一つ不思議な事があります。それは、対象タイトルに「人気の作品が少ない」という点です。
先ほどの「Kindleオーナーライブラリーが検索できない」にもあったように、このサービスを目当てにKindle端末とAmazonプライムに参加したとしたら、「なんだ、がっかりだ」となってしまいかねません。
このサービスは、名前にもあるように「Kindle端末の所有者(オーナー)に対して図書館の対象本(ライブラリー)から、Amazonプライムの会員特典として貸し出す」ものです。
貸し出した本の著者や出版社には「借りた人が読んだ本のページ数」に応じて著作料が支払われるというAmazonが設定した規定により支払われます。
この方法は、「今までの出版業界にはありえない料金の支払方法」として参加する出版社が少ないのが現状です。大手出版社にとっては、儲かるかどうかわからない、よく分からない胡散臭い料金体系なのかもしれません。
しかし同時に、世界最大のオンラインストアであり書店であるAmazonの超優良顧客である「プライム会員」にアクセスするチャンスであるのも事実です。ですから、大手以外のマーケティングに積極的な出版社は、シリーズの一部をフロントエンドの入り口サンプル商品として展開しているところが増えています。
また、KDP(Amazonの個人出版サービス)のKindle本が多い中、そのコンテンツの質も徐々にアップして売上ランキングに入るようにもなってきています。将来的には、ラインアップが充実していくことが期待できます。
このサービスは、暦月で1冊借りられるサービスですので、月初に借り換えをすればサービスをフル活用できることになります。
この点に関しては、毎月の「Kindleオーナーライブラリー最新情報」でアップデートしていく予定です。
アップデートをご希望の方は、ここをクリックして読者購読してください。(参加は無料です。)
kindle7不思議: 追加の不思議
7不思議と言いながら、もう一つ、不思議に思ってきたことがあります。
それは、最近日本Amazonも開始するというニュースが流れたAmazonの電子書籍の読み放題サービス「Kindle Unlimited」についてです。
というのも、「なぜ今なのか」という点が不可解だからです。
「海外からKindle本が買えない」の不思議のところで、Amazonは世界13カ国にKindleストアを展開していると説明しました。
AmazonがKindleストアを開始したのは、2007年11月にAmazon.comでリリースしたのが最初です。(Kindle誕生秘話: Kindle名の由来とプロジェクトローンチに隠された秘密)
その後、Amazonが世界で展開する主要国でのリリースを準備していました。2012年秋に開始した、その最初の3カ国が日本Amazon、英国Amazon、ドイツAmazonの3カ国です。
日本市場がAmazonにとって大事な国であったというのは、日本人にとって少し誇らしいところです。
しかしKindle Unlimitedについては、これは全くの逆でした。
2016年6月、アマゾンジャパン、読み放題サービス8月開始へ(文化通信)は日本Amazonが8月にKindle Unlimitedを開始するよう主要出版社と交渉中であることをニュース報道しました。これはあくまでも推測での発表で、日本Amazon自体はこれを認めていません。
日本Amazonが本当に2016年8月にKindle Unlimitedをリリースするかどうかは、この記事の執筆時点では分かりません。この後の展開を待つばかりです。
とはいえ、いずれにしても不思議なのは、日本Amazonがニュースのとおりにこのサービスを開始したとしても、世界13カ国のKindleストアの最後の3カ国(日本、オーストラリア、オランダ)の一つだということです。(この後の展開では、他の2カ国が先行するかもしれません。)
米国Amazon以外で最も早く始まった電子書籍のオンラインストアで、「なぜ、これほど長い時間がかかったのか」という疑問を持つのは、私だけでしょうか。
「なにか特別な事情があった」と考えるのが妥当に感じます。推測できるのは、「大手出版社との交渉が不調であった」「目玉となるようなものを読み放題リストに入れることに抵抗があった」「著作権料の計算方法に了解が得られなかった」とか「日本の慣習や法律上の課題点の解決に時間がかかった」といったところでしょうか。
いずれにしても推測ですが、この後リリースされるのであれば、日本の電子書籍市場が一気に成長するような強力な推進力を期待したいものです。
あなたは、この記事を読んでどのような感想をお持ちですか?
ぜひ、あなたのコメントを下のコメント欄からお知らせください。
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宮崎信夫 さんのコメント:
米国Amazonと日本Amazonのアカウント統合に興味があります。
またAmazonKindleの活用方法の記事も期待しています。
【電子書籍の窓】管理人 さんのコメント:
宮崎さん、いつもありがとうございます。そうですね。米国Amazonと日本Amazonのアカウント結合については、一時騒がれましたが今はあまりきかなくなりました。私自身も、2つのアカウントを結合して不思議な事が起こっています。Amazon Cloudあたりはドンドンと進展していそうです。この後からアップデートしますね。